
静かに染み渡るちょっと文学的な趣のある作品でした。ものの例えのような言葉のチョイスが絶妙で笑いのテンポも良く、周りの人達の人の良さなんかも良いアクセントになってて面白かったです。もう少し先まで読みたかった気もする。
ずっと気になっていた作者様。ただ、試し読みでどことなく物語が静かすぎるかなと思ったのですが、クーポンを利用して読んでみました。読み終わって、胸がジーンとした良いお話でした。ただもしかしたらその絵や描写に好みが分かれるのかも知れない?とも思い
ました。
何というか、映画版クレヨンしんちゃんを観ている親子が子ども達は楽しく観てるけど親達は泣いている…(私もですが…)大人たちはアニメ版には無いしんちゃん家族の夫婦愛や家族、兄妹愛に自身のそれまでの人生を投影して沁みて泣き…。そんな彼らの投影を”地下鉄の野良犬”に表した様なこの物語…。BL作品として読んでも面白いですが、そんな感覚があった人には違った面でこの作品は味わい深いのかなと。その味わいとコーヒーが掛けてあるのも良かったです。
地下鉄構内でさまよう犬を見て、自分の歩んだ人生を振り返る主人公の篠田さん。 そして始まる物語…。静かさの中に入れてくれたコーヒーの良い香りと温かさを感じました。(人生にその温かさは大事ですよね…)
作者様の他の作品も読んでみたいです。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
【私が性懲りもなく、君を好きだと感じている】サラリーマンの篠田が会社帰りにコーヒーの匂いに導かれ入った先は、趣のある煙草屋兼骨董屋。そこで店主の朝倉と出会った篠田は、ひょんなことからお店に通うようになるのだが…!?愛へと移り変わる感情を豊かに描いたアダルトラブストーリー。