
実兄弟の背徳感はやはり拭い去れるはずもなく、幸せであればあるほど、心の片隅にずっと居座って、いつも和泉をヒリリとさせているんだろうな。
このお話はラブラブなふたりを描いているけど、そんな背徳感が和泉を常に不安にさせている感じがよく出ていて
切ない。特に母のことを思うとしんどいね。
作中の「僕たちの最後」という言葉が引っかかるなあ。和泉は常に終わりを意識していそう。ツラい。
でもきっと、執着溺愛攻めの馨がそんな不安吹き飛ばしてくれるだろうね! 頑張れ、馨!
兄弟揃って美形で眺めているだけで至福です。作者さんの相変わらず?イヤイヤ更に向上された画力に感激致しました。特にお兄ちゃんが美しくて色っぽい。有難うございます(笑)「いいなり」と比較して辛口評価されている方もおられますが、私はどちらも違う味
わいで大好きです。「いいなり」の最初の方の描写は切な過ぎて苦手だったので、実の兄弟物でもこのくらいの深刻さで救われました。お母さんとの再会場面については、お母さん和泉くんのことに直ぐ気付いたけど、馨くんが「大事な人」と紹介したので、2人の関係を察し、傷付けないように振る舞ったんじゃないかと。お母さんに自分達が兄弟以上の感情を持っていると知られてしまったら、和泉くんは馨くんにあの返事はできていないんじゃないかと思うから、お母さんが和泉くんの背中を押してくれたように、私は感じました。離婚する前から、幼い兄弟の特別な心情にも気付いていたとか…。捉え方はそれぞれだと思いますが、私は大満足です!さて、2人の名前は何とつけましょう?
あがたさんの作品を買うのは初めて。
まず、グレートーンの階調が繊細で綺麗で見とれちゃいます。
髪の毛もベタ黒や真っ白でなく濃淡があり「ほわぁ〜、すごい〜」と。
内容は表紙や作品内容から分かる通り、兄弟もの。
兄弟ものといえば、BLでは親が
再婚して義兄弟というケースが多いですが、
これは親が離婚して兄弟が離れ離れになって、再開するというちょっと違うタイプ。
本物の兄弟なんてーと、BLを読み始めた頃は思いましたが、今はすっかり腐住人。
逆に兄弟という壁を前にした葛藤や背徳感を味わっちゃってます。
また、大きく分類すれば両片思いかつ、攻めの溺愛系だなぁと、
シーモア島で覚えた分類に当てはめてみたりしてます。
大洋図書さんということで、白抜きは甘めの3本棒。
グレー階調の綺麗な描写で白抜き甘めはかなり貴重です。笑。
上巻180ページ(描き下ろし5ページ)
下巻188ページ(番外編47ページ、あとがき1ページ、描き下ろし23ページ)
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
兄さんの初めて、俺がもらっていい?
高校入学の前日、矢野馨は兄・遠坂和泉と再会した。
口元のほくろ、まっすぐな瞳、笑った顔、真面目な性格……
自分に向けられる優しさも、幼い頃と何ひとつ変わらない。
兄への想いを募らせるとともに、
彼の元恋人に、親友に、嫉妬せずにはいられなかった。
兄が欲しくてたまらない──
想いを拒まれても、馨は感情を抑えることができなくて…?