
165ページ。
5作品入り短編集で、じわっと来るタイプ。エロはほぼ無しです。コミカルさを織り交ぜたさりげない感じが好みでした。
・表題作 非BL。クラゲになぞらえた、漂流する若者の心。水族館でクラゲを見ながら語るシーン、あの場面をもっと
画で見せられたら響いたと思う。
・『柿と豆腐』明治時代。幼馴染の学友同士、一応主従。もはや自分よりも強くなった相手を幼い頃のままの「豆腐」と言い張って守ろうとする虎雄が一途にアホすぎて良い。これが一番好き。星4つ。
・『オーダーメイド』ゲイの主人公と、その姉の夫である義兄。スーツのオーダー製作を通じて近付く距離。こういうのがオトナの恋愛なのかもしれませんけど私はコドモなので不倫は許せん。
・『ひなどりレンジャー部隊』ほわほわした医者とそれを狙う看護師。恋愛面もなかなか良いですが、医者としての日常部分とナース連のコミカルさが良かったです。
・『Blue to blue』非BL。突然両親を亡くした高校生。にぎやかな幼馴染の双子との再会という明るい日常と、いじめ首謀者との対峙を交えての、喪失と受容の過程。星4つ。
TATSUKI先生短編集。
『八月の杜』がとても良かったので、クーポン対象で購入しました。前作から8年越しの作品で、ファンの方にとっては奇跡の1冊だった様です。ここ数日で大ファンになってしまった私としては、何冊もまとめて読めてありがたいの
一言です。
本作も珠玉の短編ばかり。
分かりやすくBLらしさを感じるのは1作だけです。
それでもバラエティ豊かで、それぞれ独特の世界観。
本当に贅沢な1冊。
1作1作、感性を刺激されながら読みました。
しっとり系とクスリと笑える系が混ざってますが、全部好き。読んでいてバランスが良いです。自己主張が無いのに、ガッツリ心掴んでくる具合が本当に好きです。TATSUKI先生、センスの人だと思います。
表題作『Mr.Jellyfish』が特に先生のセンスがギュッと詰まっていると感じました。
本作を読んだ後に、偶然昨日のSWITCHで、遠藤秀紀先生が人間の脳みそは大きくなり過ぎた、賢くなり過ぎた点について触れていらっしゃいました。本作のクラゲには脳がない…という点と繋がり色々考えさせられました。
ルークがクラゲに惹かれる気持ち、とても共感します。
世界に違和感を感じる反面、自分と世界を繋いでいてくれるラウに羨ましさを感じるのも共感します。
ルークの孤独、それでも自分の信じる世界に拘って孤独を選ぶルークに私は自分を重ねてしまいます。
かと言って悲観的でもなく、フヨフヨと漂う様な読後がとても好きです。
TATSUKI先生。
HP、Instagramも世界観溢れていて堪能しました。
最近またゆるりと描かれて居るようで、これからも読んでいけるのが本当に嬉しいです!心待ちにしています!
5話の短編が収録されています。
TATSUKI ワールド満載でした!
もの悲しくでも少し笑える温かいお話ばかり。
良かったです。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
漂う者はいつかどこかにたどり着くのを望むのかそれとも――
高校を卒業したルーク。たったひとりの友達・ラウの旅立ちが近づいて――
大人と子どものあわいを生きる少年たちを、詩情あふれるタッチで描く表題作「Mr.Jellyfish」明治を舞台に主家の跡取り息子と、その代々の家臣として奮闘する熱血少年の絆がおかしくも愛おしい「柿と豆腐」ゲイの小説家がテーラーである義兄と密やかな情事を重ねる「オーダーメイド」ほか、商業未発表作品も収録。
短編の名手・TATSUKIによる待望のサードコミックス!