
あらすじにある「ミステリー」部分は少々誇張した感じはしますが、いとこ同士の空気感とかはすごく自然に描写されていたと思います。BLのLOVEかどうかは微妙ですが、心象描写は丁寧な作品でした
コロナ禍を過ぎた世界の物語。誰もが辛かったが、その中でも格差があることに、生死に優劣があったことに絶望もしたが、学生生活を送った10代の子たちは本当に可哀想だったと思う。学校の不祥事で1年もリモート学習してるっていうシチュエーション(あり得
るのか?)を選んだのがすごい!!余計に颯太個人の置いてきぼり感が増す!!!そして従兄弟っていう距離感!!何もかもがチョイスセンス良すぎ!!と感動!!!んでじいちゃんの墓の前!!真央のまさかの告白(予感はあったけど颯太だと思ってた)!!短編小説の漫画化か?!てくらいにミニマムで美しい世界から、描いていること以上のものを受け取った気分。
絵のタッチもあってか、軽やかに描かれていて彼らに悲壮感があるわけでもなく、この通過点を着実に歩んでることが感じられるラストにグッときた。
コロナ禍は終わったのに、いつの間にか自分だけ暗い穴の底に落ちてしまったようにどこにも行けなくなってしまった…誰のせいでもないけどどうしようもない、そんな大人になる前の少年たちの心の揺れや閉塞感が繊細に描かれています。家族よりは遠いけど友達よ
りは近い、そんな従兄弟同士という微妙な距離感の2人の関係がちょうど良く読後感も爽やかで素敵なお話でした
幼馴染よりは近く、兄弟よりは遠く、何分の1かの確かな血に繋がれた従兄弟同士という関係の過去と現在がどこか幻のように描かれてる。なのにラストは衝撃的。でもなぜか穏やかで晴れやかな雰囲気で終わるのも、やっぱり幻みたいで面白い。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
真央と颯太は同い年の従兄弟同士。別々の高校に通っているが、ある事件を発端に颯太は学校に通えなくなる。終わらない夏休みのような時間を過ごすような二人だったが、颯太は自分だけが置いていかれている不安を感じ焦りを抱く。そんなある日、真央は颯太のお願いを聞くことになる。コロナ禍は終わったのに、閉塞した社会に自分だけが取り残されていると感じる人に捧げるお話です。幼なじみのような関係の従兄弟×ミステリー×青春BL。