
大好きな作家さんの最後の小説ということでずっと読むのがもったいないと思っていたのですが、ついに読んでしまいました。ファンタジー色が強く、なんとヤギ頭の攻めと気の強い受けのお話です。ヤギ頭の魔物サタナキアがいつ人間になるのかと思っていたら、最
後までヤギ頭のままでした!受けが行った異世界はかなり設定が恐ろしく、暴力的で残酷な世界観で、前半は「ひー」となります。絵面としてヤギ頭とのエチシーンはなかなか受け入れ難いのですが、そこはこの作家さんの力量で楽しく読ませます。ページ数が減るに従って「もう終わっちゃう」と惜しくなるような作品です。
この作品が夕映月子先生の遺作となってしまったことが残念でなりません。訃報を聞いてから先生の作品を読むのが辛くて、1月から読めていませんでした。
夕映先生の作品が本当に本当に大好きでした。最後の作品が人間界とは異なる異界のお話だったことも何か
の縁を感じてしまいそうです。しゅうとが自分がいなくなったあとの家族の心配をしているシーンでは泣いてしまいました。ずっと言えていませんでしたが、心よりご冥福をお祈りします…。
意外なほど面白くてあっという間に読んでしまった!
悲惨としか言いようのない状態からはじまって、大丈夫だろうか?とヒヤヒヤしながら読み進めましたが、最後の最後まで異形と人間のまま、関係性が深まっていき、ラストはとても前向きで、面白かったです
!
ぜひ続編が読みたいと思ったのですが、遺作なんですね。惜しいです。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
秀翔が目を覚ますと、そこは異界だった。人間を食料として扱う店で間一髪のところを、山羊頭の魔物サタナキアに買い取られる。命の危険はなくなったものの、檻に入れられ、首輪と鎖で繋がれ、ペットとして飼われる秀翔。だが知的なサタナキアと互いの言語を教え合い、やさしくかわいがられるうちに、秀翔は彼に惹かれていく。一方、サタナキアのほうにも変化が表れ……?高位悪魔×普通の大学生、種族を超えた恋。