
ちょっと重たい場面もあり、初心者にはオススメできないかもしれません。じっくり読み込みたい作品だと思います。
新装版の表紙。同じ場所から見下ろす角度で、異なる季節。コミック版は、寒い季節に1人で歩く透の姿。新装版は、季節が春に変わって、透と聡が並んで歩く姿。再会してからこの季節に至るまでの2人に起きたさまざまな出来事を全てあたたかく包んでいるような
。2人の未来がこの春の日のようにあたたかいものでありますように。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
君の百倍、僕は君が好きだ。僕の世界の真ん中は、もう僕じゃない。それはひどく幸せなことだった。総合病院の長男である加賀谷は、周囲の期待が重苦しかった。そんな時に出会った蓮に好意を示され、舞い上がるような心地になる。借金を背負いながらも一生懸命に生きている彼の力になりたいと思う。なのに──愛した「蓮」は恋愛詐欺師だった。彼と過ごした甘やかな時間、それが嘘だとはどうしても受け入れられず……。短編『ありがとう』も初収録今からでも遅くない。彼が幼いころもらえなかった幸せを、できるかぎり僕があげよう。そうしてこの家に彼のものがたくさん溢れて、その一つ一つが彼の毎日を確かな幸せで彩って、彼を笑顔にしてくれたなら、それだけできっともう僕も幸せだろうから。