
作者様の創り出す『人の強欲』をそのまま体現した狂った世界と、その地獄の中に在って唯一だけの為に行動する、過酷で手を汚しまくるヒーローの歪んだ純度の高い恋物語に毎回圧倒されます。まさにダークファンタジーです。大好きです。なかなかここまでドロド
ロの欲望を描く作家さんはいらっしゃらない上に表現力があるので各キャラ、会話や心情、風景描写に至るまで雰囲気が作り込まれていて鳥肌が立ちます。勿論今回も文句なしの☆5です。他の方のレビューに、結末が突然だったと書かれており、どんな結末なのかな〜?と思っておりましたが、自分的にはとても感動的でした。作者様の他作品と同様に、これからの展望を読者に委ねるかたちのラストの方が、個人的には、はっきりとした結末を用意されるよりも余韻に浸れます。本編長いのも大歓迎なので、是非これからの新作でも作者様の表現されたい物語を端折る事なく全て届けていただきたいです。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
――きみが悪魔なら、ぼくはさらに悪い悪魔だ。罪のない者が毎日のように処刑され、見世物にされる狂った国で、生きづらさを感じていた第七王女アリーセ。彼女の心の支えは、拾った子犬のバーデと前王の息子ルトヘルだけ。女性の扱いに慣れている様子の彼は、初対面の時から押しが強いけれど、’地味でみすぼらしい’アリーセにも優しくしてくれる。そんなルトヘルに恋心を抱くようになるが、ある時、彼から国を出ることを提案される。さらには互いを信じあうために身体を繋げようと寝台に誘われて……?妖しい美貌を持つ貴公子×虐げられた王女、地獄のような世界で貫く純愛の結末は?序章一章二章三章四章五章六章七章八章九章十章十一章終章あとがきライトノベル恋愛ファンタジーソーニャ文庫