
今は昔、あるところに、戦に敗れ西方の地に流されし姫君ありき。
姫君は性欲が旺盛に、昼も夜も分かたず、里の童どもを、身分をえらばず屋形に招きては、まぐはひに明け暮れけり
1.お屋敷での秘儀
ある田子(たご)、「里のつまの屋形に、流されし姫おはす」と人の言ふを聞きぬ。
「一度見ばやな。さだめていと美しからむ」と思へど、所詮田子の身なれば、かなふべくもあらず。
かくてある日、田子がもとに、密かなる文(ふみ)至れり。
「今宵、人知れず里のつまの屋形にまうでよ。」
田子、胸ときめかしつつ、忍びて家を抜け出で、屋形へと馳せぬ。
2.淫欲の露天風呂
流されし姫の屋形に、召使として仕ふる童あり。
されど、召使とは言へ、未だ姫を目にかけたることなし。ただ、その声のいと愛しきを聞きて、「一度語らひたくこそありけれ」と思ひけり。
かかる折、例のごとく姫の寝間着を調へたるに、襖のうちより姫ののたまひける。
「明日の朝、屋形の後の山に湧く湯のみに、ただひとりにてまうでよ。」
かくて翌朝、童、少しの期待と、また少しの心もとなさを胸に抱きつつ、屋形の後の山に湧く湯へと歩みぬ。
3.露天風呂での淫宴
あの日、姫と契りし濃き夜、夢のごとくに思ひ出でらる。田子、今は何も手につかず、畠を耕す手もおぼつかなし。
友どちも、かかる有様を案じ、「何かあらむ」と詮索すれど、田子はただぼんやりとするばかりなり。そこへ、また密なる文の届く。
「明日、友どちも伴ひて、屋形の後の湯へまうでよ。楽しきこと、疑ひなし。」
かくて田子、その友どちとともに、期待を胸に秘めつつ、屋形の裏山へと急ぎけり。
4.竹林での艶夜
姫との湯殿にての契りののち、童、日ごと夜ごとに姫のことのみ思ひつつありけり。
さる折、童どもの間にて、ある噂の聞こえける。
「今宵の望月の夜、屋形の辺(ほとり)の竹の林にて、童ども集めての宴あるとや。」
かくて、満月の夜、つひに訪れぬ。
5.悦楽の嬌宴
「明夜、屋形にまうでよ。貴賤を問はず、淫蕩なる宴を開き、力強き汝らと契りを結ばん。
これより後は、夜ごとに宴を催し、明けぬまでともに快楽に溺れむ。」
かくして、悦楽の宴は毎夜、盛大に繰り広げられたり。
それより幾年か過ぎて、成人したる彼らと姫の産みし子ら、西国の一大勢力となり、つひに姫を追放せし政の軍を討ち破り、国を覆せり。
されど、それはまた別の物語なり。
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