
昔読みました!少し切ない話です。よしながさんの作品の中でも少し暗めの話です。
ストーリー、セリフ、描写、主人公、設定、そしてなんとも言えない切なさ。
短編集ですが、是非パック買いをおすすめします。
本当に優しい、には不覚にも涙してしまいました。
悪くはないのですが、よしながさんの他の傑作と比べると、絵も内容もちょっと見劣りしてしまう…というのが正直な感想です。
多分、結構初期の作品なんだと思いますが、よしながさんらしい洗練されたタッチがまだなくて、ちょっと粗い絵ですね。
また、ストーリーもそれ自体は綺麗にまとまっているんですが、よしながさんの持ち味が半分しか活きてないのが残念でした。
よしながさん作品の特徴として、「読者の予想外な展開になる」「許しと救いがある」ということが挙げられますが、この作品は意外性の高い展開作りには成功しているんですが、“読者への救い”がやや欠けています。
結果、読了後の後味が悪くなってます。それを狙って描かれているのかもしれませんが、その意図に共感しにくいのが問題ですね。
私がこのレビューで伝えたいのは《他のよしながさんの傑作を配信して!》ということだけです。
『西洋骨董洋菓子店』『愛すべき娘たち』『フラワー・オブ・ライフ』『ジェラールとジャック』『彼は花園で夢を見る』『大奥』など、よしながさん作品の中でも最高傑作級の作品が配信されることを願って止みません。
と、作品の購入者はこのようなレビューをしています。
衝動で同棲相手を手にかけてしまった悟は、‘ゆう’と名乗る不思議な青年と出会う。初めは身体の関係を強要した悟だったが、‘ゆう’の純粋な好意に胸の痛みを覚えるようになっていく。だが──。江戸時代もの、執事ものなど、様々な愛の形を編んだ作品集。表題作ほか6編収録。